あなたは自分探しの旅に出るみたいなことを考えたことがありませんか?そして、それを実行しては見たものの結局は自分探しが功を奏しなかった結末を迎えたみたいな。
あなたは自分探しをするということは、つまり、自己同一性(アイデンティティ)を何とかそこに見出そうとする行為に他なりません。
アイデンティティは既に現に存在している
アイデンティティといえば、あなたはどこにあるのか早く見つけないと意気込んではいませんか?
誰かアイデンティティを発見する方法をいち早く教えてくれないかなあなんて思ったりしてはいませんか?この考えはものすごくおかしいのです。どうおかしいのかと言うと、アイデンティティはあなたが主体となるものであるからです。
アイデンティティとは自己と同一化している要素の事である。(Wikipediaより引用)
このことから、アイデンティティはあなたという主体(自己)と混然一体(同一化)しているあなたと切っても切り離せない要素であることが分かります。
つまり、アイデンティティは、あなたそのものと言えます。あなたそのものなので、それをあなた以外の他のものにそれを見出すことはできません。
格言だと、灯台下暗しみたいな表現がピッタリくるかもしれません。
あなたはあなた以外の誰者ではありません。とすれば、あなたのアイデンティティは、そもそも最初から現に存在しているものになります。あなたと一心同体ですので。
自分探しは、自分自身を知ることに尽きます。旅行したり、留学をしたりなどそれを外部に追い求めても全く意味がないです。それよりも、自分ってどういう人間なのかってことを探っていくことの方が重要になってきます。
たとえば、自分という人間は、何が好きで、何が嫌いで、どんなことに喜びを感じ、どんなことに不快を感じるなどを具体的に知ることこそが、あなたのアイデンティティを知る上で需要なポイントになります。
これって、あなたもご存じのようにリアルタイムのあなた自身そのものになるのです。あなたが色々たくさんの経験を積めば積むほど、そこで得られるリアクション(喜怒哀楽)を通じて、アイデンティティの一部が具体化されていきます。
アイデンティティが見つからない理由
アイデンティティは既に現に存在しているのですが、やはりそれを認識するのは難しいのです。なので、アイデンティティを自分以外のものに対して探し求めてしまうのです。
あなたは、アイデンティティを見たことがあるでしょうか?それはないですよねwそうなのです。このように、アイデンティティは抽象化された概念としてあるに過ぎないからです。
かといって、アイデンティティが現実に存在しないということを言っているのではありません。ただ、アイデンティティは現実に既に存在しているのですが、その概念を実感する(把握する)のが難しいと言うことが言いたいのです。
では、この概念を実感するためには、何を足掛かりにしていけばよいのか?気になると思います。
そこで、それを明らかにしていきます。では、あなたは、どんな時に自分という人間を具体的に説明できますか?抽象的な質問なので、その質問に変えてもっと具体的な質問をします。
あなたは、どんな時に自分という人間は~な人間だと人に分かりやすく伝えることができますか?
つまりは、~の内容こそが、あなたという人間を具体的に説明するものになります。そして、この~の部分が何であるのかが究極的に、あなたがどういう人間なのかについての答えになるのです。
たとえば、あなたは自己紹介する時に、どういう情報を人に紹介していくことになりますか。おそらくは、あなたがこれまでに社会的に所属してきた歴史みたいなものを紹介しているのではないでしょうか。
そこで紹介されているものは、”現実に”社会的に所属してきたことというよりはむしろ、あなたがこれまで自分の思う社会に所属してきたという”実感した”ものになるのだ!
自分の存在価値を生生しく実感できるのは、何らかの社会的なカテゴリーに所属している”感”を感じた時ではないでしょうか?
たとえば、あなたが社会人であれば、会社・所属の部署などがそれに当たります。あるいは、あなたが大学生であれば、大学名・学部などがそれに当たります。
でもよくよく考えてみれば分かるのですが、これってあなたのアイデンティティにはならないですよね?ただし、一般的には、これがアイデンティティだとされてはいますが。実は、これがアイデンティティだと思うのはただの勘違いだったことになります。
これは、あなたが今いる環境の一部を説明しているものに過ぎません。あなたが、どこに住んでいるのかといった情報と何ら変わりがないのです。
まるで「自分は、今ここの集団(会社、学校、組織)に属している」みたいな情報は、アイデンティティを構成するほんの一部にしか過ぎません。
これは、アイデンティティをあなた以外の外(何らかの社会的なカテゴリーに所属している”感”)に求めてしまったことが原因で、アイデンティティが見つからないだけになります。
アイデンティティが存在しないところを必死で探してみても、決してアイデンティティは見つかりません。当然の帰結になります。
あなたの居場所は今ここにしかない
あなたの居場所というのは、過去の、未来のではなく、今のここにしかありません。今ここに存在するすべてがあなたであり、あなたのアイデンティティとうことになります。
ここでちょっとおかしなことだと思われてしまうことを提案します。今ここであなたは、目を閉じて見て下さい、そして、あなたの五感から感じられる感覚だけにフォーカスをして見てください。
たとえば、あなたの耳から聞こえる風の音であったり、温かい風を肌で感じたり、花の匂いであったっりなどなどをありのままに感じてみてください。
すると、あなたはこのことに気付きます。あなたが今感じているものすべては”今ここに”あるものに他なりません。そして、あなたが、今ここに感じているリアクション(感じ方)こそが、あなたのアイデンティティだということなのだ!
ここで注意しなければいけないのは、アイデンティティはあなたそのものなので、あなたは自分自身を感じることでしか、あなたのアイデンティティが浮き彫りになってきはしないということになります。
そして、あなた自身を感じる効果的な方法は、こうしたあなたのリアクション(感じ方)を生々しく実感していくことになる。
ここまでお伝えをした内容から、もはや勘のいいあなたならばもう分かったのではないでしょうか?あなたのアイデンティティは、あなたが感じたもの全てになるということなのです。
突き詰めて言えば、あなたのアイデンティティとはあなたがどのように感じたのか、その感じ方そのものになるのだ。
なので、あなたが感じたその瞬間瞬間にあなたのアイデンティティがその都度その都度小出しに明るみになってくるというものになります。あなたのアイデンティティは、そのような感じたその瞬間にこそ存在し、それが消えてはまた表れてといった具合になるのです。
あなたのアイデンティティをあなたの居場所とすれば、今(あなたが感じたその瞬間)ここにしかないという帰結になります。
話がかなり抽象的になったので、分かりにくかったかも知れません。よく分からなかった場合には、あまり気にはしないで下さい。大丈夫ですので。
ただ、あなたがもしかしてアイデンティティを見つけられなくてお悩みになられていたとしたら、そのお悩みの解消に少しでも助力が出来ればいいと思いお伝えをさせていただきました。
あなたは今ここにしかないので、決して過去や未来といった時間軸に目を向けてはいけません。そこはなんとか死守していただければいいと思います。
では、またお会いしましょう!
愛と知恵で溢れる
幸せの向こう側へ
くまおう
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